真菌感染症(頭部白癬)とAGAの関係について
1. 頭部白癬とは?
頭部白癬(Tinea Capitis) は、皮膚糸状菌(カビの一種)によって引き起こされる頭皮の感染症です。 白癬菌(Trichophyton属やMicrosporum属)が毛根に侵入し、炎症や脱毛を引き起こすことが特徴です。
原因菌
- Trichophyton tonsurans(T. tonsurans)(日本で最も多い)
- Microsporum canis(M. canis)(ペットからの感染が多い)
- Trichophyton mentagrophytes など
主な感染経路
- 直接接触(感染者やペットとの接触)
- タオルや帽子、枕の共有
- 湿気の多い環境(ジム、プール、更衣室など)
➡ 頭部白癬は、炎症を伴う脱毛を引き起こすため、AGAとの関連が考えられる。
2. 頭部白癬による脱毛の特徴
頭部白癬で生じる脱毛の特徴
- 円形や斑状の脱毛(パッチ状)
- 毛が途中で折れて短くなる(黒点状白癬)
- かゆみ・赤み・かさぶた・フケの増加
- 炎症がひどいと、膿がたまり「ケルスス禿瘡(とくそう)」ができることも
感染が治れば、基本的に毛は再生する
AGAとの違い
- AGAは進行性の脱毛(特に前頭部・頭頂部)だが、頭部白癬は炎症による急性脱毛
- 頭部白癬はかゆみやフケを伴うが、AGAは通常かゆみなし
- 頭部白癬は治療すれば毛が再生するが、AGAはDHTの影響で進行する
➡ 両者は異なる脱毛メカニズムを持つが、同時に発生することもある。
3. 頭部白癬とAGAの関係
頭部白癬自体はAGAの直接の原因にはなりませんが、以下の要因がAGAを悪化させる可能性があります。
① 頭皮の炎症による毛包ダメージ
- 白癬菌が毛根に感染すると、炎症によるダメージで毛包が弱る
- 毛包がダメージを受けると、毛の成長サイクルが乱れる
- AGAではDHT(ジヒドロテストステロン)の影響で毛包が縮小するが、頭部白癬があるとさらに毛包の機能が低下する
➡ 頭部白癬による炎症がAGAの進行を早める可能性がある。
② 頭皮の血流悪化
- 炎症が続くと、頭皮の血流が悪くなり、毛根への栄養供給が低下
- AGAはもともと血流不足が関与するため、頭部白癬があるとより悪化
- 特にミノキシジル(血流改善薬)を使用している場合、効果が低減することも
➡ 頭部白癬の影響でAGAの進行が加速する可能性がある。
③ 皮脂バランスの乱れ
- 白癬菌は皮脂を好み、皮脂が多いと増殖しやすい
- AGAも皮脂分泌が多い人ほど進行しやすい(DHTの影響)
- 頭部白癬の悪化で皮脂のバランスが乱れると、AGAの症状も進みやすくなる
➡ 皮脂の過剰分泌が両者のリスクを高める可能性がある。
④ ストレスと免疫低下
- 白癬菌の感染は、体調不良やストレスで免疫が低下していると起こりやすい
- ストレスはAGAの進行要因(コルチゾールの増加がDHTの影響を強める)
- 慢性的なストレスで、頭部白癬とAGAが同時に進行することも
➡ ストレス管理が両方の予防に重要。
4. AGAの進行を抑えるための対策
① 頭部白癬の治療を優先する
- 抗真菌薬(テルビナフィン・イトラコナゾールなど)の内服・外用を使用
- 症状がひどい場合は皮膚科で診断を受ける
- 治療期間は1〜2カ月ほど(放置すると再発しやすい)
② 頭皮環境を整える
- 低刺激のシャンプーを使い、清潔を保つ
- 脂漏性皮膚炎を併発しやすいため、皮脂のコントロールを意識
- 頭皮マッサージで血行を促進する(強くこすらない)
③ AGAの適切な治療を行う
- DHTを抑制するフィナステリド・デュタステリドの継続使用
- 血流改善のためにミノキシジルを活用(頭皮の炎症が収まってから)
- サプリメント(亜鉛・ビタミンD・鉄分など)で栄養を補う
④ 生活習慣を改善する
- ストレスを減らし、免疫を高める(睡眠・運動・食事)
- 汗をかいた後はすぐに洗髪し、菌の繁殖を防ぐ
- 共用タオルや帽子を避け、感染リスクを下げる
5. まとめ
頭部白癬はカビ(白癬菌)による頭皮感染症で、炎症を伴う脱毛を引き起こす。
AGAとは異なる脱毛メカニズムだが、炎症・血流悪化・皮脂の乱れがAGAを悪化させる可能性がある。
早期治療が重要で、放置すると毛包がダメージを受け、AGAの進行が加速することも。
AGA治療と並行して、頭皮環境の改善・ストレス管理・生活習慣の見直しを行うと効果的。
➡ 頭部白癬とAGAの両方を適切にケアすることで、健康な頭皮と毛髪を維持することができる!
