慢性甲状腺炎とAGA

AGA

橋本病(慢性甲状腺炎)とAGAの関係

橋本病(慢性甲状腺炎)は自己免疫疾患の一種で、甲状腺を攻撃することで甲状腺機能低下を引き起こし、抜け毛や薄毛の原因になることがあります。
一方、AGA(男性型脱毛症)はDHT(ジヒドロテストステロン)の作用により毛包がミニチュア化して進行する脱毛症です。

橋本病がAGAに影響を与える主なポイントは以下の3つです。

  • 甲状腺ホルモンの減少によるヘアサイクルの乱れ
  • 甲状腺ホルモン低下による血流の悪化
  • 自己免疫異常による毛母細胞への影響

1. 橋本病が髪の成長に与える影響

① 甲状腺ホルモンの減少によるヘアサイクルの乱れ

甲状腺ホルモン(T3、T4)は、髪の成長に重要な役割を果たしています。

  • 毛母細胞の代謝を活発にし、毛髪の成長を促す
  • ヘアサイクルの「成長期」を維持する
  • 頭皮の健康を保つ

しかし、橋本病により甲状腺ホルモンが減少すると、ヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなり、休止期が長くなることで、以下のような影響が出ます。

  • 髪が細くなり、コシがなくなる
  • 抜け毛が増える(特に全体的に薄くなるびまん性脱毛)
  • 新しい毛が生えにくくなる

特に、甲状腺機能低下症(橋本病の進行によって起こる)では、全体的な毛量の減少が顕著になり、AGAが進行している場合、さらに悪化する可能性があります


② 甲状腺ホルモン低下による血流の悪化

甲状腺ホルモンは、血管を拡張し、全身の血流を維持する役割も担っています。
しかし、橋本病によってホルモンが不足すると、以下の影響が出ます。

  • 末端の血流が悪くなり、毛母細胞に十分な酸素・栄養が届かなくなる
  • 頭皮が冷えやすくなり、毛髪の成長が遅くなる
  • 毛包の萎縮が進行し、AGAのミニチュア化を加速させる

AGAの進行には血流不足が関係しているため、橋本病による血流低下がさらに悪影響を及ぼす可能性があります。


③ 自己免疫異常による毛母細胞への影響

橋本病は自己免疫疾患のため、自己免疫の異常が毛母細胞にも影響を与える可能性があります

  • 免疫異常によって毛母細胞が攻撃されると、炎症を引き起こし、抜け毛が増加する
  • 慢性的な炎症が毛包を傷つけ、AGAの進行を加速する可能性がある

実際に、自己免疫疾患は円形脱毛症とも関連があり、橋本病の患者には円形脱毛症を合併するケースもあります


2. 橋本病とAGAの共通リスク

橋本病とAGAは、以下のような共通のリスク因子を持っています。

リスク因子 橋本病への影響 AGAへの影響
ホルモンバランスの乱れ 甲状腺ホルモン低下が代謝を低下させ、髪の成長を妨げる DHTが毛包をミニチュア化し、薄毛を進行させる
血流低下 血行不良が毛母細胞に栄養不足を引き起こす 頭皮の血流不足が毛根の成長を妨げる
免疫異常 自己免疫が甲状腺を攻撃し、脱毛を引き起こす 炎症がAGAの進行を加速する可能性がある
栄養不足(鉄・亜鉛・ビタミンD) 甲状腺機能の低下を悪化させ、髪の成長を阻害 毛母細胞の機能低下を招き、AGAを悪化

3. 橋本病とAGAの影響を軽減する方法

① 甲状腺ホルモンを適切に管理する

橋本病の治療には、**甲状腺ホルモン補充療法(レボチロキシン=チラーヂンSなど)**が用いられます。
適切にホルモンを補充することで、ヘアサイクルの正常化や血流の改善が期待できます。

  • 定期的に甲状腺ホルモン(TSH、FT3、FT4)の検査を受ける
  • ホルモン補充療法を医師の指示通り継続する

② 血流を改善する生活習慣

橋本病やAGAの進行を抑えるためには、血流を改善することが重要です。

  • 適度な有酸素運動(ウォーキング、ヨガ)
  • ストレッチやマッサージで頭皮の血行を促進
  • 冷えを防ぐ(暖かい飲み物、首回りを温める)

③ 栄養バランスの取れた食事

橋本病とAGAの両方に影響を与える栄養素を積極的に摂ることが大切です。

 甲状腺機能を支える栄養素

  • ヨウ素(海藻類)
  • セレン(ナッツ、魚)
  • 鉄分(赤身の肉、レバー)

 髪の成長を助ける栄養素

  • ビオチン(卵、ナッツ)
  • 亜鉛(牡蠣、牛肉)
  • ビタミンD(魚、きのこ)

④ AGAの進行を抑える治療

橋本病とAGAを併発している場合、AGAの治療も適切に行う必要があります。

  • フィナステリド・デュタステリド(DHTを抑えてAGAの進行を防ぐ)
  • ミノキシジル(血流を改善し、毛髪の成長を促進)

ただし、甲状腺機能が安定するまではAGA治療薬の使用について医師と相談することが重要です


4. まとめ

 橋本病による甲状腺ホルモンの低下は、ヘアサイクルの乱れや血流低下を引き起こし、AGAの進行を悪化させる可能性がある
 自己免疫異常による炎症が、毛母細胞や毛包にダメージを与え、抜け毛を加速することがある
 適切なホルモン補充療法、血流改善、栄養補給が橋本病とAGAの影響を軽減する
 AGAの治療薬(フィナステリド・ミノキシジル)は、甲状腺機能が安定していることを確認してから使用する

橋本病とAGAを併発している場合は、ホルモンバランスを整えながらAGA治療を行うことがポイントです!

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